おはようございます。
腸内細菌の善玉菌が食物繊維を発酵させて作る物質に短鎖脂肪酸があります。そして、短鎖脂肪酸の代表的な物に、酪酸、酢酸、プロピオン酸などがあります。短鎖脂肪酸は腸内細菌の働きで作られる物で、人の体で作ることのできない物でもあるのです。
腸内善玉菌が作った短鎖脂肪酸は、腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑えたり、病原性大腸菌が作る毒素の吸収を抑えたり、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルの吸収を良くしたり、MUC2遺伝子を活性化することで粘膜物質であるムチンの分泌を促し、大腸の保護をしたり、腸内バリアの力を高めます。さらに腸から吸収された酪酸が大腸上皮細胞のエネルギー源として利用されて、酢酸とプロピオン酸が肝臓や筋肉で代謝利用されていきます。
体の様々な部位には、短鎖脂肪酸の受容体があり、短鎖脂肪酸がその様々な部位の生体調節機能を果たしているのです。現在、大学や研究機関で、これらの働きが研究されており、生活習慣病の予防や治療の手段として研究が進んでいるようです。
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代表取締役 大竹野有一