おはようございます。
海に生息する生き物は、常に塩分があるのでナトリウム不足になることはありません。むしろ豊富にあるので、腎臓の働きによって体外へ尿として排泄して0.9%の濃度を維持しています。
一方で陸に上がった生き物は、塩分が不足がちです。肉食動物達は獲物を捕らえて血液や体液から塩分を補給しています。草食動物たちは岩を舐めたりして岩塩から塩分を補給しています。しかし、生命を維持していく為には全然足りません。
そこで、陸に上がった動物の腎臓は、塩分を再利用する機能を持ったのです。
糸球体で老廃物として排泄された塩は、尿として尿細管に運ばれます。その尿細管の中に塩を取り込むポンプのようなものがあり、取り込んだ塩は血液に戻されていきます。この回収能力によって、1日2gの塩で生命が維持できるようになったようです。
もし腎臓に回収機能が無ければ、人は毎日1,500gの塩を摂らないと生命が維持できないそうです。このように陸に上がった生き物は、塩の少ない環境で生命を維持できるように変化したようです。
次回は塩と神経と脳の発達についてお話しします。
今日が素敵な一日でありますように。
代表取締役 大竹野有一