おはようございます。
薬の話
自然界で毒と呼ばれる成分が薬の成分になっています。
例えば、糖尿病の治療薬のバイエッタと言う薬は、糖尿病患者が今まで使ってきた糖尿病の薬の効果が、十分に得られなかった方に使う薬です。この薬の成分は、アメリカの南部からメキシコ北部にかけて生息しているアメリカドクトカゲが持っている毒から作られています。
アメリカドクトカゲは、下あごからエキセンディン-4という毒を分泌します。この毒には血糖値を下げる働きがあり、このトカゲに噛まれた人は低血糖に陥り死に至ってしまうことがあるそうです。
この毒の作用を利用して、血糖値の高い状態が続いている糖尿病患者の血糖を下げる目的で薬にできないかと研究が始まり、人にとって有効に働くように調整し、適切な投与量を調べて研究され、バイエッタという薬が作られました。まさに毒と薬は紙一重と言えるわけです。
人や動物など生き物に何らかの影響を及ぼす物を生物活性化物質と呼び、これらの物質の中で人の体に都合の良いものが、例え毒であっても薬の成分になっています。
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代表取締役 大竹野有一